福岡・中洲No.414★★★地図で見る →
博多とんこつラーメン
白濁した豚骨スープと、硬さを訊かれるほど細い麺。那珂川沿いに並ぶ中洲の屋台は、その一杯にいちばん近づきやすい場所だ。中洲川端駅から川べりへ下りていけばいい。

とんこつは豚の骨を強火で炊いて白く濁らせたスープで、博多はそこに数十秒で茹で上がる極細麺を合わせる。細い麺はのびるのも早い。だから丼は小さく、麺だけをもう一玉入れる「替え玉」が生まれた。硬さにも段階があり、バリカタ・カタ・普通・やわと呼び分ける。福岡には今も百軒ほどの屋台が営業していて、天神・長浜・中洲の三か所に固まっている。那珂川に沿って並ぶ中洲の一列は、そのうちいちばん見つけやすい。
歴史・背景
とんこつは博多で生まれたわけではない。県南の久留米、屋台「南京千両」が1937年に出した豚骨ラーメンが始まりとされる。博多の屋台がそれを取り入れたのは1940年代で、麺はここでぐっと細くなった。やがて魚市場が長浜へ移り、市場で働く人へ急いで出す必要から、丼ごとではなく麺だけを継ぎ足す替え玉が定着する。久留米・長浜・博多——この三つは今も別のものとして数えられ、地元の人は違いを説明したがる。
見どころ(歩く順)

- 川端商店街
- 駅から続く屋根付きのアーケード。博多側の買い物通り
- 那珂川の遊歩道
- 中洲の西岸に沿った歩道。背中側に歓楽街の灯が並ぶ
- 清流公園の屋台街
- 日が暮れると川べりに立ち上がる、許可を受けた屋台の一列
- 春吉橋
- 屋台の列の南端で那珂川を渡る橋
おすすめの楽しみ方
屋台が出るのは夕方から。早い店で18時、多くは18時半から19時ごろに開き、深夜まで続く店も多い。頼むときに麺の硬さを告げ、足りなければ丼を替えずに替え玉を頼む。まず一列を歩いて品書きを見比べ、それから座る店を決める——その回り方までが屋台の楽しみだ。
実際の行き方
- 博多駅→中洲川端駅(福岡市地下鉄空港線・祇園を挟んで2駅)。
- 中洲川端駅→那珂川の岸(中洲を南西へ徒歩6分ほど)。
- 岸沿いに春吉橋の方向へ南下し、清流公園の屋台の列に出る。
- 店先の品書きを読んでから腰を下ろし、足りなければ替え玉を頼む。
- 博多駅から地下鉄
- 博多駅→(福岡市地下鉄空港線・姪浜方面)→中洲川端。祇園を挟んで2駅、営業キロ1.7kmで、乗っている時間はごくわずか。この区間の日中は4〜8分間隔で走るので時刻を調べる必要はない。駅から川べりまでは中洲を南西へ徒歩6分ほど。
- 中洲川端駅から戻る
- 中洲を歩いて戻り、空港線で博多まで2駅。屋台は地下鉄より遅くまで開いているので、終電を過ぎたらタクシーになる。博多駅までは近いので、痛手というほどのものではない。
行く前に
- 現金
- 屋台は一軒ずつが別の商売で、現金だけの店も少なくない。品書き・値段・支払い方法はいずれも店先に掲げてあるので、腰を下ろす前に三つとも見ておく。地下鉄は交通系ICカードを持っていなければ券売機で切符を買えばよい。
- 定休
- 屋台は毎晩引き出して片づける造りなので、雨や台風の日はそもそも出てこない。営業できる時間も市の規則で決まっていて、この一列は夕方から夜のものだ。昼間に来ても何もない。
- 別ルート
- 福岡空港からは同じ空港線が市街地まで直通する。博多で降りずに乗り続け、中洲川端で降りればよい。天神からなら同じ線で東へ1駅、あるいは川を渡って歩いても近い。
- 降りたあと
- 中洲川端駅から中洲を南西へ歩く。島の幅は200mほどしかないので、じきに那珂川の岸に出る。そこで左へ折れ、春吉橋の方向へ水沿いに進むと屋台が並んでいる。