愛知・岡崎No.415★★地図で見る →

八丁味噌

food穴場——実はすごい

大豆と塩だけで仕込む、黒に近い色の味噌。江戸時代から岡崎の一つの通りで造られてきた。カクキューでは仕込み中の蔵と、古い蔵を改めた史料館を無料で見学できる。

八丁味噌
実写(ライセンス済み)Evelyn-rose / CC0

八丁味噌の名は製法ではなく土地から来ている。岡崎城から西へ八丁、約870メートルの八丁村に、二軒の蔵が代々続いてきた。造るのは豆味噌で、米麹も麦麹も使わず大豆と塩だけ。だから色は黒に近く、甘さよりも渋みと旨みが立つ。仕込みは背の高い木桶で、その上に川石を円錐形に積み上げて重しにする。カクキューとまるやはいまも同じ短い通りに向かい合い、カクキューは桶の並ぶ蔵に人を入れている。

なぜ穴場のままか

味噌の名は知られていても、その通りは知られていない。多くの旅行者は名古屋の店で黒い味噌汁として出会うだけで、それが岡崎の一角で仕込まれていること、しかも見学が無料で、桶がいまも現役だということまでは届かない。

歴史・背景

カクキューが仕込みを始めたのは1640年代とされ、当主は十九代を数える。同じ通りのまるやは、家に伝わる話ではさらに古い。二軒とも、かつて八丁村と呼ばれたこの一帯で、金属タンクではなく木桶に石を積んで発酵させている。見学が成り立つのはその連続性ゆえで、仕込み中の蔵の隣に、自社の古い蔵を使った史料館が並ぶ。

見どころ(歩く順)

カクキューの味噌蔵Evelyn-rose / CC0
通りに面した本社事務所
黒い板壁に白い縁取り、破風に「久」の商標を掲げた建物
味噌蔵の木桶
背の高い木桶に川石を円錐形に積んだ重石。いまも仕込みが入っている
古い蔵の史料館
等身大の人形で昔の工程を再現し、江戸期からの社の史料を並べる
売店と食事処
味噌ソフトクリームの売店と、熟成中の桶が窓から見える食事処
まるや八丁味噌
同じ通りに蔵を構えるもう一軒。こちらも木桶で同じ名の味噌を造る

おすすめの楽しみ方

ガイド付きの見学は10時から16時まで毎時00分に出発し、土日はさらに30分発が加わる。料金はかからない。午前の回に入って、そのまま敷地内の食事処で食べるのがいい。売店の味噌ソフトクリームは、この味噌に甘さがほとんど無いことを一口で教えてくれる。

実際の行き方

起点
東岡崎駅
所要
約10分 · 名鉄普通・1駅
降車
岡崎公園前駅(名鉄名古屋本線)
  1. 名鉄名古屋→東岡崎駅(名古屋本線の特急)。
  2. 東岡崎→岡崎公園前駅(普通列車で1駅)。
  3. 岡崎公園前駅→カクキュー八丁味噌(西へ徒歩約5分)。
  4. 受付で申し込み、蔵と史料館をガイドと回ってから売店・食事処へ。
東岡崎から名鉄普通で1駅
岡崎の玄関口は、名鉄名古屋本線の全列車が停まる東岡崎駅。ここから普通列車で1駅、岡崎公園前で降りて西へ徒歩約5分。名鉄名古屋からは特急で東岡崎まで来て乗り換える。特急は岡崎公園前を通過するので、直通しようとしないこと。
岡崎公園前から戻る
岡崎公園前まで歩いて戻り、普通で1駅、東岡崎へ。名古屋方面・豊橋方面の特急はここで拾える。岡崎公園前に停まるのは普通だけなので、ホームで少し待つつもりでいるとよい。蔵の閉まる時刻のほうが終電よりずっと早く、帰りの時刻より見学の締め切りが行動を決める。
現在地からの経路を開く(Google マップ)↗

行く前に

現金
見学と史料館は無料。申し込みは当日、受付カウンターで。回ごとに定員があるため、休日は埋まることがある。売店と食事処は予約不要で、どちらも現金を用意しておくと安心。
定休
年末年始を除いて年中無休。見学は決まった時間の回にしか入れないので、夕方に着くと最終回を逃すことがある。蔵は仕事場なので、内部はガイドの案内する順路のみ。
別ルート
JR岡崎駅方面や愛知環状鉄道からは、岡崎公園前の隣にある中岡崎駅で降りるとよい。こちらからも徒歩約5分。
降りたあと
岡崎公園前駅から平坦な道を西へ徒歩約5分。破風に「久」の商標を掲げた黒い板壁の事務所が入口。

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