石川・金沢港No.424★★地図で見る →
加能ガニ・香箱ガニ
〜石川の冬のズワイガニ〜
石川のズワイガニは、雄と雌で呼び名が変わる。雄は加能ガニ、雌はひとまわり小さく卵を抱いた香箱ガニ。どちらも冬に揚がり、金沢港のとなりの鮮魚市場では、タグの付いたカニが誰でも買える形で並ぶ。

加能ガニは、石川県の船が県内の港に水揚げした雄のズワイガニに付けられる名前だ。基準を満たしたカニには青いタグが結ばれ、そこに水揚げ港の名が刻まれている。買う側は、産地を目で確かめてから選べるということになる。雌は香箱ガニという別の名で売られ、甲羅の内側に抱く内子と、腹に抱く外子が身上とされる。雄より小ぶりで、漁期はぐっと短い。金沢港もタグに刻まれる港のひとつで、そのすぐそばの市場では、同じ日に揚がったカニが対面の売り場に並ぶ。ノドグロや甘エビ、寒ブリも季節ごとに顔を出す。
なぜ穴場のままか
ここは穴場ではない。観光客を迎える現役の市場で、金沢駅からバスも通っている。人出を左右するのは地図ではなく暦のほうだ。カニが並ぶのは寒い数か月だけで、雌の漁期は年内で幕を閉じる。
歴史・背景
漁そのものは古いが、この二つの名前は新しい。2006年、石川県内の漁業協同組合がひとつに統合されたのを機に、県産ズワイガニの名前が一般公募で選ばれた。県南の加賀と県北の能登から一字ずつ取って、加能ガニ。一方の香箱ガニは、雌を指す金沢の古い呼び名がそのまま残ったものだ。青いタグはブランド名とともに始まり、一杯ごとに水揚げ港と結び付けている。
見どころ(歩く順)

- 金沢港クルーズターミナル
- 海側を全面ガラスにした旅客ターミナル。屋根付きの展望デッキから港の作業が見える
- 金沢港いきいき魚市
- 漁師と産地仲買人が対面で売る売り場。カニ、ノドグロ、甘エビ、寒ブリが季節ごとに並ぶ
- 大野の醤油蔵の通り
- 廻船と醤油醸造の町家と蔵が続く小路。カフェやギャラリーに姿を変えた蔵もある
- 石川県金沢港大野からくり記念館
- 港の先端に建つ県立館。幕末のからくり師・大野弁吉の仕事を紹介する
おすすめの楽しみ方
訪ねる時期は漁期に合わせたい。雄の加能ガニは11月6日から3月20日まで、雌の香箱ガニは12月29日まで。市場は9時から16時までで水曜が休み、カニの売り場がいちばん賑わうのは、夜の水揚げが並んだばかりの午前中だ。茹でた香箱ガニをそのまま一杯買って、支払いの前にタグの港名を読んでおくといい。
実際の行き方
- 金沢駅西口→金沢港クルーズターミナル(北鉄バス・終点、約30〜35分)。
- クルーズターミナル→金沢港いきいき魚市(岸壁沿いに北西へ徒歩約5分)。
- カニの売り場で買い物をしたら、そのまま大野町へ。醤油蔵の通りとからくり記念館まで徒歩約15分。
- クルーズターミナル停留所へ戻り、バスで金沢駅へ。
- 金沢駅西口から北鉄バス直通
- 金沢駅西口→(北陸鉄道バス・金沢港クルーズターミナル行きで約30〜35分)→終点のクルーズターミナル。そこから岸壁沿いに北西へ徒歩約5分で市場に着く。大野・大野港方面のバス便もあり、この場合は下車から徒歩約10分。
- クルーズターミナル停留所から戻る
- 金沢港クルーズターミナルの停留所まで歩いて戻り、同じ路線で金沢駅へ。市場は夕方前に閉まるので、買い物を始める前にターミナルの時刻表を見ておくとよい。
行く前に
- 現金
- 市場に入るだけなら無料。値段はその日の水揚げ次第で、店ごとに違う。個人の売り手が並ぶ場所なので、現金を用意しておくのが確実だ。
- 定休
- 水曜と年始は休み。建物は開けた岸壁に面していて、冬は海風がそのまま吹き込む。カニは季節もので、寒い時期を外すと売り場の顔ぶれも変わる。
- 別ルート
- JR金沢駅から徒歩5分の北陸鉄道・中橋停留所からは、大野行き(約20分)と大野港行き(約30分)が出ている。どちらの停留所からも市場までは徒歩10分ほど。車なら金沢駅から約15分で、大きな駐車場がある。
- 降りたあと
- 金沢港クルーズターミナルの停留所から、岸壁沿いに北西へ徒歩約5分。道の内陸側、自分の駐車場を前に構えた低い建物が市場だ。