福岡・春吉No.434★★★地図で見る →

辛子明太子

〜福岡が育てた唐辛子漬けのたらこ〜

food王道を、いちばんいい形で

福岡でいちばん有名な食べものは、唐辛子に漬けたスケトウダラの卵だ。買う場所は空港の土産棚ではなく、春吉にある屋根付きの市場。鮮魚店と漬物店と明太子の店が、一本のアーケードに肩を並べている。

辛子明太子
実写(ライセンス済み)STA3816 / CC BY-SA 4.0

辛子明太子は、スケトウダラの卵を塩漬けにしたうえで、唐辛子・昆布・砂糖・醤油などの調味液に漬け込んだものだ。福岡ではこれが特別なごちそうではなく日々の食卓の側にある。そのことがいちばん素直に見えるのが、春吉の柳橋連合市場である。大通りから那珂川の方へ、長さ約100mのアーケードが一本のびる。細い通路の両側に鮮魚店・青果店・漬物店・明太子の店がぎっしり詰まり、朝は飲食店の料理人が魚を仕入れに来る。「博多の台所」と呼ばれるのはそのためだ。

歴史・背景

市場の始まりは一人の魚屋だった。大浜の魚市場で仕入れた鮮魚を大八車に積んでこの通りで売り、その周りに商人が集まって商店街になり、1992年に協同組合として形が整った。明太子のほうが市場より若い。幼いころ釜山で食べた朝鮮風のたらこを日本人の口に合わせて作り直した中洲の食品店主が、1949年1月10日に店頭へ並べたのが始まりだ。彼は特許を取らず、製法を訊きに来る人に惜しみなく教えた。福岡に明太子の作り手がひとつではなくいくつもあるのは、その結果である。

見どころ(歩く順)

福岡の魚市場に並ぶ明太子Chester Siu / Public domain
渡辺通側の入口
広い通りから細いアーケードへ折れる、市場の入口
鮮魚店の並び
玄界灘の魚が主役。冬は天然のふぐやあんこうも店先に
明太子・塩干物・漬物の店
明太子の隣に昆布や干物、漬物が同じ間口で並ぶ一角
柳橋
市場のすぐ脇で那珂川に架かる橋。アーケードの反対端
中洲の川べり
川沿いを北へ数分、中洲の南の縁にあたる水辺

おすすめの楽しみ方

店が開くのは朝8時ごろ。魚も明太子も、いちばんよく揃っているのは午前の早い時間だ。明太子は最後に買って、冷たいうちに持ち帰りたい。日持ちを店で確かめてから、辛さの強さを選ぶといい。近ごろは多言語の値札や写真付きの札を出す店も増えていて、指さしで注文しても話が通じる。

実際の行き方

起点
博多駅
所要
約7分 · 地下鉄・博多から直通
降車
渡辺通駅(七隈線)
  1. 博多駅→渡辺通駅(福岡市地下鉄七隈線・約7分、210円)。
  2. 渡辺通駅→柳橋連合市場(南東へ徒歩約6分)。
  3. アーケードを大通り側から川側へ通り抜け、そのまま中洲の川べりへ出る。
地下鉄七隈線・博多駅から直通
博多駅→(福岡市地下鉄七隈線・約7分)→渡辺通駅、そこからアーケードまで歩いてすぐ。運賃210円。乗り換えはなく、日中は本数も多いので時刻表を調べる必要はない。
渡辺通駅から戻る
渡辺通駅まで歩いて戻り、七隈線で博多へ。逆方向に一駅乗れば天神南で、天神の繁華街に出られる。夜まで本数はあるが、遅い時間になるならホームで発車時刻を確かめておくとよい。
現在地からの経路を開く(Google マップ)↗

行く前に

現金
アーケードを歩くだけなら料金はかからない。地下鉄はICカードと現金の両方が使える。市場の店は一軒ずつ会計が別なので、小額の現金を用意しておくとよい。
定休
日曜と祝日は休み。多くの店は夕方には閉まるため、実質的に平日の午前中が行ける時間帯になる。通路には屋根があるが両端は開いていて、幅も狭い。大きな荷物は邪魔になりやすい。
別ルート
天神からなら、天神南駅で七隈線に乗って一駅南下すれば渡辺通駅。渡辺通りを歩いて下っても行ける。西鉄バスの「柳橋」バス停はアーケードのすぐ横に停まる。
降りたあと
渡辺通駅から那珂川の方へ南東に徒歩約6分。大通りに面したところにアーケードの入口があり、柳橋の少し手前にあたる。

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