群馬北・伊香保No.436★★地図で見る →
水沢うどん
伊香保温泉の上の斜面に建つ水澤観世音。その門前の道に、うどん店が軒を連ねる。日本三大うどんに数えられる麺の店がここに集まったのは、参詣者と湯治客を食べさせるためだった。

水沢うどんの名は、伊香保の水沢に湧く水に由来する。材料は地元の小麦とその水、そして塩だけだ。打ち上がった麺は太めでこしが強く、光にかざすとわずかに透ける。渋川市も群馬県の観光公式も、香川の讃岐、秋田の稲庭と並べて日本三大うどんの一つに数えている。店が集まるのは町なかではなく水澤観世音の門前の道で、食べに行くというより、まず寺に着くことになる。多くの店が冷たいざるで出す。
なぜ穴場のままか
全国に知られた郷土食で、隠れた場所ではない。見落とされやすいのは、店が町でなく寺の門前に並んでいるという一点だ。参拝を先に、食事を後にすると、半日の組み立てがきれいに収まる。
歴史・背景
水澤観世音の開山は飛鳥時代と伝えられ、寺伝は高句麗から渡ってきた僧の名を挙げる。うどんの製法もその僧が伝えたという言い伝えが残る。門前でうどんを供するようになった時期を、渋川市と伊香保の観光協会はともに天正4年(1576年)ころとしている。伊香保の石段街が形をなし、湯治客が増えていった時期にあたる。寺は坂東三十三観音の第十六番札所でもあり、巡礼の足が門前に集まり続けた。
見どころ(歩く順)

- 仁王門
- 石段の下に構える門。ここから水澤観世音の境内に入る
- 観音堂
- 江戸後期に再建された本堂。境内の中心に立つ
- 六角堂
- 境内に立つ六角二重の堂。日本の寺院では珍しい形
- 水沢うどん街道
- 門前の道。商標登録店組合に加盟する13軒ほどが並ぶ
おすすめの楽しみ方
先に参拝し、あとで食べる順がいい。境内は平日9時から、土日祝は8時から開いていて、うどん店が混み始めるのは正午前後だから、11時半までに着けば昼の波の前に座れる。冷たいざるは麺の質感が最もよく分かり、丘から風が下りてくる冬には温かい一杯がありがたい。
実際の行き方
- 東京駅→高崎駅(上越・北陸新幹線、約50分)。
- 高崎駅西口→水沢観音(群馬バス・伊香保温泉行)。
- 水沢観音バス停→仁王門・境内(徒歩1〜2分)。
- 境内→門前の道に並ぶうどん店へ。
- 高崎駅から群馬バス・伊香保温泉行
- 高崎駅の西口から群馬バスの伊香保温泉行きに乗り、水沢観音で降りる。終点の伊香保温泉まではおよそ1時間半の路線で、水沢観音はその手前にあたる。高崎は新幹線の停車駅なので、着いた足でそのまま乗り継げる。
- 水沢観音から戻る
- 道の反対側の停留所から高崎駅方面へ戻れる。伊香保温泉まで乗ってしまい、渋川駅からJR上越線で帰る手もある。夕方は本数が減るので、席に着く前に停留所の時刻表を見ておきたい。
行く前に
- 現金
- うどん店はそれぞれ独立した店で、会計も別々になる。現金を持っておくと確実だ。バスの運賃は事業者の公式で、境内の拝観時間は門前の掲示で確かめられる。
- 定休
- 釈迦堂は当面のあいだ参拝を休止していると寺が告知している。境内が閉まるのは平日16時、土日祝は17時。伊香保の上の斜面にあたるため、冬の朝は冷え込み、参道が凍ることもある。
- 別ルート
- JR上越線の渋川駅からも、群馬バスが水沢を経由して伊香保へ向かう。渋川駅は高崎駅から普通列車で約25分。
- 降りたあと
- 水沢観音のバス停は門前そのものに立つ。門までは徒歩1〜2分で、うどん店も同じ道沿いに並ぶ。