滋賀・竜王 国道8号No.445★★★地図で見る →

近江牛

food王道を、いちばんいい形で

滋賀でいちばん長く育てられた黒毛和種だけが近江牛を名乗る。ブランド牛の名としては日本最古だ。その産地に最も近い玄関口が国道8号沿いの道の駅で、精肉カウンターと近江牛の食堂が同じ屋根の下にある。

近江牛
実写(ライセンス済み)Syced / CC0

近江牛という名前には決まりがある。名乗れるのは、滋賀県内でどこよりも長く肥育された黒毛和種だけ。枝肉の格付がA4かB4に届いて、はじめて認定書が出る。牛が育つのは琵琶湖の東に広がる田の国で、肥育農家はあくまで生業の場だから、産地には指させるものがない。竜王町がその代わりに置いたのが、国道8号沿いの道の駅である。かつて中山道の宿場だった鏡の集落の入口にあたる。建物に入ると精肉のカウンターがあり、その奥で同じ牛を焼く食堂が動いている。まわりに並ぶ野菜、焼きたてのパン、惣菜も、窓の外に見える田畑から出てきたものだ。

歴史・背景

この一帯で牛が飼われてきた歴史は、牛肉が当たり前の食べ物になるよりずっと前にさかのぼる。彦根藩は幕府へ納める太鼓の革のために屠畜を許されており、その牛の肉を「薬」の名目に加工して将軍家へ差し上げていた。やがて鉄道が近江八幡に届くと、牛は、次いで枝肉は東へ運ばれ、近江牛という呼び名も一緒に江戸へ渡った。文書に残る歴史はおよそ四百年。三大和牛と呼ばれる名の中で最も古く、名前そのものは2007年5月11日に地域団体商標として登録された。

見どころ(歩く順)

道の駅 竜王かがみの里Kansai explorer / CC BY 3.0
岡喜の精肉カウンター
道の駅の中にある精肉売り場。近江牛がトレイで並び、地元の米や野菜と同じ列に置かれている
烏帽子形の屋根
この村で元服したと伝わる少年の烏帽子をかたどった屋根とモニュメント。国道からの目印
源義経元服池
鏡に残る小さな池。若き源義経がここで前髪を落としたと伝えられる
鏡神社
旧街道を上がった先に建つ国の重要文化財。参道には烏帽子を掛けたという松が立つ

おすすめの楽しみ方

直売所と精肉カウンターは9時から17時、食堂は11時に開いて15時30分に閉まる。つまりここでの食事は早い昼になる。面白いのはむしろ買う側で、トレイには部位と格付が書いてある。その札を読むことが、この名前の読み方そのものだ。先に買い物、次に食事、最後の30分を裏手の池と神社に取っておくと、一度の滞在で産地と宿場の両方に触れられる。

実際の行き方

起点
近江八幡駅
所要
約20分 · 近江鉄道バス・約20分
降車
道の駅 竜王かがみの里(近江鉄道バス)
  1. 京都または米原→近江八幡駅(JR琵琶湖線)。
  2. 近江八幡駅→道の駅 竜王かがみの里(近江鉄道バス)。野洲駅を起点にしても同じように行ける。
  3. 敷地内は、まず直売所と精肉カウンター、その奥が食堂。
  4. 旧街道を上って義経元服池と鏡神社へ。帰りは同じ停留所から。
近江八幡駅から近江鉄道バス
近江八幡駅(JR琵琶湖線)→(近江鉄道バス)→道の駅 竜王かがみの里、約20分。同じ琵琶湖線の野洲駅からも同じくらいで、反対側から入る形になる。竜王町には鉄道の駅がないので、最後の一区間はバスか車のどちらかになる。
近江八幡方面へ戻る
行きと同じ停留所から折り返す。この道の便数は多くないので、着いたらまず時刻表を読み、食事に入る前に帰りの便を決めておきたい。乗り逃したときは近江八幡からのタクシーが最後の手段になる。
現在地からの経路を開く(Google マップ)↗

行く前に

現金
道の駅そのものと直売所、精肉カウンターは入るだけなら無料で、払うのは持ち帰るぶんだけ。食堂は席で注文する形、精肉は量り売りなので、小銭だけでは足りない。町に駅がないため、鉄道のフリーパスでは最後の区間をまかなえない。
定休
直売所・精肉カウンター・食堂の休みは月曜。月曜が祝日にあたる日は翌日に振り替わる。年末年始も休む。トイレと駐車場は24時間開いている。鏡は琵琶湖と山あいのあいだの平地なので、冬の朝はよく冷えてよく晴れる。
別ルート
車なら国道8号沿い、名神高速の竜王インターがいちばん近い出口で、駐車場は広い。町に駅がない以上、実際にはこの入り方をする人が最も多い。
降りたあと
バスは敷地の正面、国道8号沿いで降ろしてくれる。目印は烏帽子の形をした屋根。直売所も精肉カウンターも食堂もひとつの建物の中で、元服池と鏡神社は建物の裏手の旧街道を数分歩いた先にある。

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