大分・別府No.456★★地図で見る →

とり天

〜大分の鶏肉の天ぷら〜

food穴場——実はすごい

骨のない鶏肉に醤油とにんにくで下味をつけ、天ぷらの衣で揚げる大分の郷土料理。酢醤油と練りからしで食べる。別府駅の高架下に続く市場なら、一切れから買って歩きながら味わえる。

とり天
実写(ライセンス済み)漱石の猫 / CC BY-SA 4.0

とり天は唐揚げとは別物だ。骨を外した鶏肉を一口大に切り、醤油とにんにくで下味をつけ、天ぷらの衣で揚げる。だから衣は唐揚げより軽く、やわらかい。大分では家庭でも普通に作られ、飲食店の品書きにも当たり前のように並ぶ。べっぷ駅市場は、その別府駅の高架下をそのまま使った屋根付きの商店街だ。精肉、鮮魚、干物、惣菜、天ぷらの店が続き、近ごろはコーヒー店や焼き菓子の店も混じる。とり天を店頭で売る店が何軒かあり、飲食店街ではなく生活の市場なので、一切れ買って立ったまま食べ、また歩き出せる。

なぜ穴場のままか

駅に直結した市場で売られる、名の知れた郷土料理だ。穴場ではない。ただし観光客向けの通りでもなく、歩いているのは夕飯の買い物客が多い。昼どきの混雑を外せば、自分の速さで見て回れる。

歴史・背景

発祥は今も定まっていない。農林水産省の郷土料理の記録は、1926年創業の別府の洋食店・東洋軒を挙げる。骨付きの唐揚げは食べにくいだろうという気遣いから、骨を外して天ぷら風に仕立てたのが始まりだという。一方で大分市は、市内の食堂で生まれたという説を掲げている。市場のほうの来歴ははっきりしていて、1960年代に高架下の商店街として開き、その後に段階を分けて建て替えられ、最後の区画が2026年5月にグランドオープンした。

見どころ(歩く順)

油屋熊八の像(別府駅東口)そらみみ (Soramimi) / CC BY-SA 4.0
油屋熊八の像
別府の観光をつくった人物の銅像。両手を挙げた姿で駅の東側に立つ
手湯
駅前広場にある無料の手湯。源泉かけ流しの湯に手をひたせる
べっぷ駅市場
高架下の屋根付きの通り。精肉・鮮魚・干物・惣菜・天ぷらの店に新しいカフェが混じる
B-Passage
高架の北側にある駅ビルの商店街。南の市場と対になる区画

おすすめの楽しみ方

営業時間は店ごとに違うので、シャッターが上がりそろう昼前から昼過ぎが歩きやすい。とり天は練りからしを溶いた酢醤油で食べるのが定番で、かぼすを絞ったポン酢もよく合う。隣の店にも寄ってみてほしい。同じ通りに牡蠣や干物、豚まんの店が並んでいる。

実際の行き方

起点
博多駅
所要
約2時間 · JR特急ソニック
降車
別府駅(JR日豊本線)
  1. 博多駅→別府駅(JR特急ソニック・約2時間)。
  2. 改札を出て東側の海岸口へ。油屋熊八の像と、無料の手湯がある。
  3. 高架下に引き返し、屋根のある市場の通りを歩きながら、とり天を一切れずつ買う。
  4. 帰りは高架の北側のアーケードを通れば、ホームまで雨に濡れずに戻れる。
博多駅から特急ソニックで
博多駅→(JR特急ソニック・約2時間)→別府駅。ソニックは博多と大分のあいだを日中も走り、別府に停まる。繁忙期に指定席を取る以外、細かい計画は要らない。市場は別府駅そのものの高架下なので、着いてからの乗り換えはない。
別府駅から戻る
帰りも同じホームから小倉・博多方面のソニックに乗れる。ただし夕方以降は特急の本数が減り、残るのは日豊本線の普通列車になる。長く見て回るつもりなら、先に発車案内を確かめておくと安心だ。
現在地からの経路を開く(Google マップ)↗

行く前に

現金
市場の店はそれぞれ独立した個店なので、現金を用意しておくのが確実。カードや電子マネーが使えるかは店ごとに聞くのが早い。値札は一切れ単位か量り売りの店が多い。
定休
高架下の商店街は段階的な建て替えを終えたばかりで、店の顔ぶれは高架そのものより新しく、入れ替わりもある。定休日は市場全体で決まっておらず店ごとに違う。正月以外は無休と掲げる店もある。
別ルート
大分駅からならJR日豊本線の普通列車で別府まで約12分、340円。大分空港からは空港アクセスバスで約50〜55分、別府市街の別府北浜バス停まで来られる。
降りたあと
市場は別府駅の高架下、南側にある。改札を出たら一度東側(海岸口)に出て像と手湯を見てから、屋根のある通りへ引き返すといい。

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