青森・弘前No.460★★★地図で見る →
津軽のりんご
〜弘前市りんご公園が入口〜
弘前市の西のはずれにある、農家ではなく市が運営するりんご園。入園は無料で、予約なしに畝の間をそのまま歩ける。木立の向こうには岩木山が立っている。

青森を代表する作物はりんごで、その畑がいちばん濃いのが岩木山の裾に広がる津軽平野だ。弘前市は私有の果樹園に客を送るかわりに、市の西のはずれで自前のりんご園を運営している。約80種、2,300本ほどの木が、柵のない畝として植えられている。誰でも料金なしで入って歩ける。園内には産直と軽食の建物、地元の生産者が営む小さな醸造所、移築された津軽の農家、そして土を盛った丘がある。公園というより現役の畑で、花、袋掛け、色づき、収穫と、月ごとに景色が入れ替わる。弘前市役所には「りんご課」という部署まである。
歴史・背景
りんごは津軽にもとからあった果物ではない。始まりは明治8年、内務省勧業寮から配られた3本の苗木が青森県に届いたことだった。弘前ではそれが、禄を失った旧士族たちに託された。地元の菊池楯衛が接ぎ木の手ほどきを続け、技術は平野じゅうに広がっていく。園内にはそれより古い層も残っている。ひとつは江戸期に鉄砲と大砲の的として盛られた人工の丘。もうひとつは明治のころの津軽の農家で、市内の別の場所から解体して運ばれ、木立の中に建て直された。
見どころ(歩く順)

- りんごの家
- 産直と加工品、軽食を扱う園内の建物。もぎとりの受付もここ
- りんご畑の畝
- 品種ごとに区画された、柵も門もない畑。案内なしで歩ける
- 弘前シードル工房kimori
- 地元の生産者が津軽のりんごで仕込む、園内の小さな醸造所
- 旧小山内家住宅
- 市内から移築・復元された津軽の農家。古い農具が並ぶ
- すり鉢山
- 園の奥に盛られた土の丘。頂上から畑全体と津軽の山並みが見える
おすすめの楽しみ方
りんごの家と旧小山内家住宅は9時から17時まで。畝そのものは時間外でも歩ける。もぎとりは8月から11月下旬までで、食べ放題ではなく採った分を量って払う方式だ。何が食べごろかは週ごとに変わるので、畝に入る前にりんごの家の受付で聞いておきたい。
実際の行き方
- 弘前駅中央口6番のりば→常盤坂入口(弘南バス・西目屋村役場/相馬方面、約20分)。
- 常盤坂入口→りんご公園入口(南西へ徒歩約7分)。
- りんごの家から入り、畝を回って奥のすり鉢山へ。頂上まで登ってから折り返す。
- 弘前駅から弘南バス
- JR弘前駅中央口6番のりば、または弘前バスターミナル7番のりばから、西目屋村役場・相馬方面行きの弘南バスに乗り、約20分で常盤坂入口。そこから園の入口まで徒歩7分ほど。運賃は車内で支払う。
- 常盤坂入口から戻る
- 帰りは道路の反対側の停留所から、同じ路線で弘前駅方面へ。市内循環ではなく郊外路線なので、着いたらまず時刻表を写しておくとよい。畑に長居する前に、最終便の時刻も確かめておきたい。
行く前に
- 現金
- 入園は無料で、園は年中開いている。もぎとりは100gあたり100円(確認時点)で、受付は園内のりんごの家。当日でよいが、10名以上の団体は事前予約が要る。バス運賃の現金は用意しておきたい。
- 定休
- 北東北の冬は雪で、畝を歩けない期間が長い。園内の地面は舗装ではなく土なので、雨のあとはぬかるむ。りんごの家と旧小山内家住宅には開館時間があり、もぎとりは生育状況によって休止することがある。
- 別ルート
- 車なら東北自動車道・大鰐弘前ICから20分ほど。無料の大きな駐車場があるので、津軽平野を車で回っているならこちらが早い。
- 降りたあと
- 常盤坂入口で降り、町を背にして南西へ延びる道を進む。先にりんご畑が見えてきて、その奥が園の入口。徒歩7分ほど。