会津・喜多方No.429★★★地図で見る →
喜多方ラーメン
〜蔵の町に残る朝ラーの習慣〜
会津盆地の醸造の町は、黒い蔵並みと醤油ラーメンという二つの顔を同時に持っている。平たくて水の多い熟成麺が目印で、店は町じゅうに散らばる。朝からそれを食べる人がいる。

喜多方のラーメンは醤油からできている。醸造の町だけあって地元の醤油が土台にあり、そこへ豚骨と煮干しを合わせて、澄んだ、重くないスープにまとめる。特徴がいちばん出るのは麺のほうだ。平打ち熟成多加水麺——幅のある平たい麺に水を多く含ませ、寝かせてから茹でる。噛んだときのやわらかさは、ほかの土地のラーメンにはあまりない。歩いて回れる広さの町に約90軒。同じ三つの要素を店ごとに読み替えるので、二杯として同じ味にならない。
歴史・背景
喜多方にラーメンが来たのは1920年代。中国から来た青年が屋台で支那そばを売り始めたのが始まりとされる。そこからしばらくは、ただの町の食べものだった。転機は全国放送が蔵の町並みを取り上げたことだ。建物を見に来た客が昼を食べていくようになり、ラーメンのほうが町の名になった。店は後に「蔵のまち喜多方老麺会」としてまとまり、以来この町は蔵とラーメンの二枚看板で通っている。
見どころ(歩く順)

- 蔵のまち案内所
- 商店街の中ほど。観光ボランティアが町と店の地図を配っている
- ふれあい通り(レトロ横丁)
- 案内所が面する古い商店街。蔵の残る一帯を貫く一本の通り
- 店蔵の並び
- 見せるためでなく、店や住まいとして建てられた厚い壁の蔵
- 現役の味噌蔵と菓子屋
- 資料館ではなく、いまも商いを続けている蔵造りの店
おすすめの楽しみ方
狙いは朝ラーだ。町が本格的に動き出す前の時間に一杯食べる。スープが軽いから朝でも入る——というより、軽いからこの習慣が続いてきた。遅く着いたなら、まず案内所で地図をもらうといい。店は一本の通りに固まっておらず住宅地の中に散っているので、蔵の前を通りながら店から店へ歩く時間そのものが、この町の楽しみの半分になる。
実際の行き方
- 会津若松駅→喜多方駅(JR磐越西線・約20分)。
- 喜多方駅→ふれあい通り(北東へ徒歩約15分)。
- 蔵のまち案内所で店の地図を受け取り、まず一杯食べる。
- ふれあい通りの両側に残る蔵の通りを歩いてから駅へ戻る。
- JR磐越西線・会津若松から
- 会津若松駅→(JR磐越西線・約20分)→喜多方駅、そこから町なかへ歩く。時間帯によって数本しかないローカル線なので、ホームで待つのではなく、出かける前に列車を調べておきたい。
- 喜多方駅から戻る
- 喜多方駅まで歩いて戻り、磐越西線で会津若松へ。そこから郡山方面へ接続できる。夕方以降は本数がかなり減るので、帰りの最終は着いたときに確認しておくとよい。
行く前に
- 現金
- 案内所は無料で、ボランティアがくれる地図も無料。喜多方駅は小さな駅なので、切符は乗る前に買い、町なかでは現金を持っておくと安心だ。
- 定休
- 案内所の開いている時間は短い。4月から11月は10時から15時、12月から3月は土日祝のみ。磐越西線は山あいを走る路線で、大雨や工事のときは運休や代行バスになることがある。当日はJR東日本の運行情報を見てから動きたい。冬は雪の深い土地でもある。
- 別ルート
- 東京からなら東北新幹線で郡山へ出て磐越西線に乗り換え、会津若松でもう一度乗り換えて喜多方へ。全体で午前中いっぱいはみておきたい。
- 降りたあと
- 喜多方駅から大通りを北東へ徒歩約15分で、古い商店街に入る。案内所はふれあい通り(レトロ横丁)の中ほどに面している。