長崎・島原半島No.451★★地図で見る →

島原手延そうめん

food穴場——実はすごい

島原半島の東側でつくられる、手で延ばした細い小麦の麺。細いのに煮崩れせず、冷やすより鍋のまま煮る食べ方が根づいている。深江の道の駅は、半島の作り手をまとめて見られるいちばん簡単な一点。

島原手延そうめん
実写(ライセンス済み)Asturio Cantabrio / CC BY-SA 4.0

そうめんは、刃物で切らずに手で延ばしてつくる麺だ。生地に油をまとわせ、縒りをかけ、休ませてはまた延ばす。それを繰り返して糸のような細さまで持っていく。島原半島は、国内でつくられる手延そうめんのおよそ3割を出す産地で、有明海に面した南島原市の各町と島原市に作り手が集まっている。細く延びても崩れないのがこの土地の麺の性格で、冷水でしめても、熱い汁のなかでも形が残る。だから地元では、鍋ごと煮て食べる「地獄炊き」が定番になった。

なぜ穴場のままか

ここは隠れた場所ではない。国道沿いの標識付きの道の駅で、麺そのものは全国のスーパーに並んでいる。半島まで来て得られるのは文脈のほうだ。数キロしか離れていない町の作り手が同じ棚に並び、その麺を生んだ土地が、埋まったままの姿で隣に残されている。

歴史・背景

この土地の麺づくりは、災厄のあとに始まっている。1637年から1638年の島原の乱で半島の人口は大きく減り、そのあと西日本の各地から人が移り住んだ。なかでも、すでにそうめんの産地だった小豆島から来た人々が製法を伝えたとされる。もう一つ、半島の港に入った中国の僧や商人が伝えたという説もある。どちらにしても、道路が整うよりずっと前からここに根づいていた。雲仙の噴火で海沿いが一時通れなくなったあとも、つくられ続けている。

見どころ(歩く順)

土石流被災家屋保存公園Sanjo / Public domain
直売コーナー
半島の各社のそうめんが束のまま並ぶ棚。地場の野菜と同じ売り場にある
お食事処
道の駅が新しくなったときに入った食事スペース。袋ではなく一杯で食べられる
土石流被災家屋保存公園
雲仙からの土石流に埋まった家屋を、埋まった位置のまま残した一角
火山学習館・大火砕流体験館
噴火と火砕流がこの海岸をどう変えたのかを見せる展示施設

おすすめの楽しみ方

日本の多くの土地でそうめんは冷やして食べるものだが、この半島の食べ方は逆で、鍋で煮てそのまま汁に取る「地獄炊き」。暑い日より寒い日に向く。持ち帰る袋を買い、食事処が開いていればその場で一杯食べていくのがいい。道の駅は日中の営業なので、夕方ではなく昼の時間に組み込んでおきたい。

実際の行き方

起点
諫早駅
所要
約90分 · 鉄道+タクシー
降車
島原港駅(島原鉄道線)
  1. 諫早駅→島原港駅(島原鉄道線・路線の端から端まで)。
  2. 島原港駅→深江の道の駅ひまわり(国道251号を南へタクシー約10分)。
  3. まず直売コーナーを見て、そのあと裏手の土石流被災家屋保存公園と火山学習館へ。
諫早駅から島原鉄道で
西九州新幹線とJR長崎本線・大村線が集まる諫早駅が乗り換え点。ここから島原鉄道線に乗り、現在の終点である島原港駅まで行く。半島の西から北の海沿いを回るため、1時間を大きく超える。本数は多くないので、出発前に時刻表を確認しておきたい。
北へ戻る
島原港駅へ戻り、島原鉄道線で諫早駅まで。そこで新幹線に接続できる。夕方以降は本数が減っていくので、昼食を長く取るかどうかは、終列車の時刻を駅で確かめてから決めるとよい。
現在地からの経路を開く(Google マップ)↗

行く前に

現金
道の駅は入場無料、駐車場も無料で、かかるのは買ったものの代金だけ。半島の小さな売り場にはカードが使えないところもあるので、現金も持っておきたい。
定休
売店と食事処は日中の営業で、この道の駅は近年に運営が変わっている。食事が目当てなら、営業日と時間を確認してから向かうこと。トイレと駐車場は24時間使える。
別ルート
車なら話は早い。国道251号に直接面していて、駐車場も大きい。熊本方面からは有明海をフェリーで渡ると島原港に着き、鉄道の終点はそのすぐそばだ。
降りたあと
島原港駅から現地までは国道251号を南へ約3キロ。歩いて楽しい道ではないので、タクシー(約10分)か車で向かう。同じ道を南下する路線バスもある。

無料でアカウントを作る

気になった場所を保存して、
旅程を考えるときに開き直せます。

8文字以上